市民公開講座「嚥下障害と向き合うために・・・」
去る、平成17年2月5日(土)に、長崎嚥下リハビリテーション研究会主催の市民公開講座を開催いたしました。
嚥下障害という聞きなれないテーマであったにも関わらず、たくさんの方にご来場いただき、大変有難うございました。
当日の写真及びアンケート集計結果をご紹介しますので、どうぞご覧ください。
○ 参加者数・・・411名(記名簿上)
○ 内 訳・・・医療・介護関係 291名、
一般120名、
○ 参加施設数129施設
※記名されない方も多数おられたようで、定員500名の会場が、ほぼ満席になりました。
市民公開講座アルバム
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アンケート集計結果
参加の動機
- 介護の現場ですぐ行なえる事、活用できる内容、情報が得られると思って参加した。
- 医療の現場ではなかなか聞けない家族の思いを聞きたくて参加した。
- 16年前に脳内出血、両下肢麻痺、言語障害に。昨年10月脳梗塞発病。嚥下困難3ヶ月。鼻からチューブを入れています。くちから食べさせたい思いで参加しました。
- 介護食について知りたいと思って。
- 嚥下障害のある患者さんが、少しでも経口摂取可能となるようなんとかしたい。
- 勤務している施設のケア向上のため。
- 勤務している病棟の患者さんを胃漏管理から経管栄養に切り替えないといけないので、何か約にたてばと思い参加した。
- 嚥下障害の患者さんに現在点滴により栄養を補っているが、やせてきているのでできるだけ口から取る努力をさせたい。
- 家族への支援はどのような対策が取られているのか知りたかった。
質問
- Drへの質問です。水分、半固形物、固形物の3種類による評価は難しいのでしょうか?評価表作成を考えてください。
- 老健施設に管理栄養士として勤務しています。ソフト食に関心があり、その必要性が今まで以上に今日の講演で痛感しました。刻み食を見直し、嚥下食等に一歩ずつ進んで行きたいと思いました。次回その点について、嚥下食、ソフト食導入までの設備面、人員配置等を教えてください。
- 78歳の主人が食事のときにむせることがあるので、何か食事のことで注意してやることがあるようなら知りたい。
- 折角いい企画でしたのに、医療関係者へのPRがされていたのでしょうか?(夫が入院している病院の先生や看護婦さんの姿を見かけなかったので・・・)
- パッククッキングに興味があります。
- 天ぷらやイナリの皮もパッククッキングできるということだったのですが、油が気になります。電気がまの内側に袋がついていたようですが、高温に接することはないでしょうか?
要望
- 毎日の業務に追われて対人とのコミュニケーションが少ない気がします。もっと親身になって相手に思いやりが持てる人が医療や福祉の現場にいてほしいと思います。
- 具体的なリハビリの方法など教えてほしかった。
- 多くの病院関係者に勉強してほしい。
- 医療関係者の適切な対応を求める。
- 佐賀県でも主催してほしい。
- 今日の意見を市に呼びかけてほしい。市の病院でSTがいないのはおかしい。
- パック調理を教えてほしい。
- 北松で講座を開いてほしい。
- 障害児の嚥下指導を受ける場をもっと多くしてほしい。
- 研修会に参加していきたいです。
- たくさんの研修会を開いてほしい。
- 大変良かった。時々こんな研修会を開いてほしい。
- 少しでも食べさせたい家族の気持ちを教えてください。
- STの仕事の内容を詳しく知りたいと思いました。
- 国立病院に祖父が入院しました。喘息があって嚥下リハチームのある病棟に入ったのですが、治りそうな人のみ嚥下リハを行い、祖父には口腔ケアすらしてもらえませんでした。1ヶ月何も食べることなく亡くなりました。Ns、Drに口腔ケアを頼んでも行なってもらえませんでした。理由は、食べないならする必要はありませんということでした。Dr同士で、もしくは病院同士でこういう病院がなくなる様にしてください。
- 長崎での実技の講習会をお願いします。
- 一般病棟ではST等の常在はなかなかありません。Nsでもできるリハビリを詳しく知りたいです。
感想
- 討論の時間が短かった。家族の生の声が聞ける良い機会になりました。
- 病院の院長やDrに聞かせたい話ばかりでした。
- 長年同じ中で働いていると、その方針が根強く、改善していくのが難しいのが現実です。しかし改善するための情報を得ることができて良かったです。
- 老健に勤務していますが、ご多分にもれず刻み食の方がいますが、おやつはできるだけ普通食で食べてもらっています。現在、胃漏の方が1名います。なんとか経口摂取をしてほしいと思っていますが、ご本人にその気がありません。
- 今回発表された方々の悲しい体験を一人でもさせないためDrをはじめ医療スタッフは今後たくさんの課題があるように思えました。家族の医療に対する不信感を抱かせないように、もっともっと同じ視線から相談に乗ってあげる必要がある。
- 自分にまだ障害が残っているので、これからの注意点、こうしたら良いというアドバイスが欲しかったけど、耳がよく聞こえないため頂いた活字とイラストが助かった。
- 刻み食についてもっと聞きたかった。
- 介護関係者に対する口腔ケア・リハビリへの取り組みが少しずつ広がっていますが、私たちが一番困るのは医者の理解・協力が得られないことです。
- 寝たきりの老人が義歯を装着し口から摂食することで元気を取り戻した経験あり。
- 質疑応答の時間が短かった。もっとひざを突き合わせて語り合える会を催して欲しい。
たくさんの貴重なご意見、ご感想を頂き、ありがとうございました。
アンケートの内容を読むにつれ、医療・介護関係者も、嚥下障害に関する情報・知識を得たいと考えているという事、患者やご家族の気持ちを知りたいと考えていること、より良い医療・介護を目指していることがよくわかりました。
今回、ご家族からの発表の場を設けたことで、医療・介護従事者にも、家族の思いや立場、何を求めているのかなどが強く伝わったと思います。
今後も長崎嚥下リハビリテーション研究会では、医療・介護従事者と患者・家族の接点の場を設け、より良い医療・介護を行なうための情報発信を続けたいと考えています。
全員で記念撮影 |
スタッフ及びシンポジスト、講師全員で
皆さん、本当にお疲れさまでした。そして本当にありがとうございました!
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●主催 長崎嚥下リハビリテーション研究会
●共催 嚥下障害支援サイト スワロー
●後援 長崎県 長崎県医師会 長崎県栄養士会 長崎県介護福祉士会 長崎県看護協会
長崎県言語聴覚士会 長崎県国民健康保険団体連合会 長崎県作業療法士会
長崎県社会福祉協議会 長崎県社会福祉士会 長崎県保険医協会
長崎県理学療法士会 長崎県老人保健施設協会 (50音順に掲載)