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嚥下障害食のレシピ

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レシピ集(3)副菜

<調理指導>  伊万里・小島病院 管理栄養士 鶴田利恵子先生

かぼちゃの煮物

かぼちゃの煮物(普通食)



かぼちゃの煮物(ゼリー食)
◆材料(5人分)(g)

かぼちゃ ・・・・・ 300  グリンピース・・・・ 15  さとう  ・・・・・ 10
うすくちしょうゆ・・ 15  みりん  ・・・・・ 15  酒    ・・・・・ 15
だし汁  ・・・・・ 200  水    ・・・食材と同量
ミキサーゲル・・全体重量の1.5%


◆作り方
  1. かぼちゃを煮る。
  2. 水を50℃くらいに温める。
  3. 1.と2.をミキサーにかけピューレにする。
  4. 全体重量の1.5%のミキサーゲルを混ぜ込んで3分膨潤させる。
  5. ミキサーで10秒くらいかける。
  6. ラップまたは容器に移して冷まし形を整える。
  7. ピースも同じようにする。

◆一口コメント

煮物などは煮汁を切ってから、煮汁と水をプラスしてミキサーにかけた方がより正確に調理できる。


◆栄養量

エネルギー  80kcal  たんぱく質   1.7g  脂質   1.7g  塩分g 0.5



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中華風サラダ

中華風サラダ(普通食)



中華風サラダ(ゼリー食)
◆材料(5人分)(g)

ロースハム・・・・・ 50   きゅうり ・・・・・150 もやし  ・・・・・100
にんじん ・・・・・ 25  さとう  ・・・・・ 5    酢    ・・・・・ 10
うすくちしょうゆ・・ 15  酒    ・・・・・ 15  ねりからし・・・・・ 2.5
ごま油  ・・・・・ 10   だし汁  ・・・・・100
水    ・・食材と同量
ミキサーゲル・全体重量の1.5%


◆作り方
  1. きゅうりは細かく切り、5%くらいのさとうをかける。
  2. 水はきゅうりの10~20%くらいを入れてミキサーにかけピューレにする。(ドレッシングをかけてもよい)
  3. 2.の全体重量の1.5%のミキサーゲルを混ぜ込んで3分膨潤させる。
  4. ミキサーで10秒くらいかける。
  5. ラップまたは容器に移して冷蔵庫で冷やす。
  6. にんじん、もやしは茹でる。細かく切る。
  7. 水は50℃くらいに温める。ミキサーでピューレにする。
  8. 7.の全体重量の1.5%のミキサーゲルを混ぜ込んで3分膨潤させる。
  9. ミキサーで10秒くらいかける。それぞれ容器に移して冷ます。
  10. ロースハムも同じ手順で調理する。
  11. さとう、酢、しょうゆ、酒(煮きる)、ねりからし、ごま油

◆一口コメント

酢の物、サラダ。和え物などは調理したものをミキサーにかけてもよいが、混ぜる食材により出来上がりの色彩が悪くなる場合もある。そのときは除いて市販の軟らか食品を利用してもよい。


◆栄養量

エネルギー 57kcal、たんぱく質 2.5g、脂質 3.4g、塩分 0.9g



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トマトとオクラのサラダ

トマトとオクラのサラダ(普通食)



トマトとオクラのサラダ(ゼリー食)
◆材料(5人分)(g)

かにカマフレーク・・・ 50  トマト ・・・・150  オクラ ・・・・100
さとう    ・・・・  5   オリーブ油  ・・・・ 20  酢 ・・・・ 10
うすくちしょうゆ・・  15酒   ・・・・ 15  だし汁  ・・・・・ 100
水    ・・・食材と同量  ミキサーゲル・・全体重量の1.5%


◆作り方
  1. トマトは湯剥きして、種を取り除く。5%くらいのさとうをかける。
  2. ミキサーにトマトとトマトの1.5%のミキサーゲルを混ぜ込む、ピューレとも混ぜ込みを同時にして3分膨潤させる。
  3. ミキサーで10秒くらいかける。
  4. ラップまたは容器に移して冷蔵庫で冷ます。
  5. オクラは茹でて種を取り除く。水を温めて。ミキサーに同量の水とオクラの量の1.5%のミキサーゲルを加えてピューレと混ぜ込みを同時にする。トマトと同じ手順でする。
  6. かにカマフレークの水は同量にして、オクラと同じ手順でする。
  7. トマト、かにカマフレーク、オクラと成形して器に盛り付け調味液を作りかける。

◆一口コメント
  • 酸っぱい物はむせやすいので、一般食より薄めに調味している。
  • 和えた物をミキサーにかけてもよいが色が悪くなるのでトマトのみ、オクラとかにカニカマフレークと分けてもよい。

◆栄養量

エネルギー  70kcal  たんぱく質  1.9g
脂質  4.0g  塩分  0.7g



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葉物野菜の展開例

葉物野菜のゼリー寄せを使った調理例

【基本の料理】ほうれんそうのごま和え

◆材料(1人前) (g)

ほうれんそう      40
ねりごま        3
さとう        0.5
こいくちしょうゆ   2.5
みりん         3
水  食材と同量    40
ミキサーゲル 食材重量の1.5%


◆作り方
  1. ほうれんそうは茹でる。
  2. ミキサーに1.を入れる。食材と同量の水を入れてピューレ状にする。
  3. 2.に食材重量の1.5%のミキサーゲルを加えて混ぜ込む3分くらい膨潤させる。
  4. ミキサーで10秒くらいかける。
  5. 容器またはラップに移して冷蔵庫で冷ます。
  6. 形を整えて器に盛る

◆一口コメント

ほうれんそうのごま和え調味料を全部混ぜ込んでもよいが、調味料の2/3を混ぜ込んで1/3のだし汁であんかけ風にしてもよい。少々硬くなってもあんでいろいろと調節して食べることができる。また口腔乾燥で唾液が少ない人にはあんが唾液の役割りをして飲み込みやすくなる。


◆葉物野菜は嚥下障害のある人は食べにくい食材でした。

ヒラヒラしていて口の中で張り付いたり、トロミをつけていても滑りが悪く嚥下の時に咽てしまう等のトラブルがありましたが、増粘剤の開発でゼリー状、ムース状にすることが可能となり飲み込みやすく、またいろいろな料理に展開することができるようになりました。



ほうれんそうの煮浸し

◆材料(1人前) (g)

一口がんも       10
ほうれんそう      40
さとう         0.5
うすくちしょうゆ    2.5
酒           3
だし汁         30
水         食材と同量
ミキサーゲル 食材重量の1.0〜1.2%
あん
だし汁         10
うすくちしょうゆ    0.5
みりん         0.5
トロミ剤        少々


◆作り方
  1. ほうれんそうと一口がんもを煮る。
  2. 1.の煮汁をきる。水を50℃くらいに温める。
  3. ミキサーに2.を入れる。食材と同量の水(煮汁)を入れてピューレ状にする。
  4. 3.に食材重量の1.0〜1.2%のミキサーゲルを加えて混ぜ込む3分くらい膨潤させる。
  5. ミキサーで10秒くらいかける。
  6. 容器またはラップに移して冷蔵庫で冷ます。
  7. 形を整えて器に盛る。

手アイコンミニミニアドバイス

☆ ゼリーにするときの追加水分は食材と同量が基本であるがほうれんそうのは葉が軟らかく茎の繊維も比較的に軟らかいので追加水分は半量でもよいが食材の温度、追加水分の温度管理で増粘剤の使用量が変わってくる。
☆ ほうれんそう40g(温かめ):だし汁20ml(50℃くらい):ミキサーゲル0.6 1.0%で調理している。
☆ 大豆製品を加えた場合は増粘剤の使用量を控えたほうがよい。・・食材重量の0.6〜0.9%程度
☆ 肉類(みんちの方が処理しやすい)、えび、かにかまぼこ、カニフレーク、がんもどき、とうふ、厚揚げ、油揚げなどいろいろな食材と一緒に煮てゼリー状にすることができるが、食材によっては彩りや味が変化するので2〜3種類の食材を組み合わせるとよい。
☆ こまつな、みずな、チンゲンサイ等は茎が硬いので追加水分量は同量か80%前後追加している。
☆ 各施設の献立に適した追加水分量、増粘剤の添加量を決めるとよい。
小松菜のゼリー寄せ ほうれんそうのゼリー寄せ
小松菜のゼリー寄せ ほうれんそうのゼリー寄せ
キャベツのゼリー寄せ みずなのゼリー寄せ
キャベツのゼリー寄せ みずなのゼリー寄せ


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和え物・煮物・煮びたしなど調理上の注意点

料理 食材 調味料 水分 添加量  
和え物 ほうれんそう
小松菜
白菜
キャベツ
みずな
チンゲンサイ
春菊
なばな
ごま
ピーナッツ
アーモンド
松の実
くるみ
(ペーストにする)
わさび
からし
生姜
木の芽
柚子
練り梅
豆腐
黄身
食材と同量が基本
又は、食材の50-80%
(追加水分量が少ないと硬くなったり、粘りが出ることもある)
食材重量の1.5%が基本
(料理によっては0.6-1.2%でもよい)
練り製品
鶏卵
ハム
ベーコン
スモークサーモン等
煮物
煮びたし
炒め物
ほうれんそう
小松菜
白菜
キャベツ
みずな
チンゲンサイ
春菊
なばな
しょうゆ
味噌

ウスターソース
ケチャップ
カキ油
ホワイトソース
食材と同量が基本
又は、食材の50-80%
(追加水分量が少ないと硬くなったり、粘りが出ることもある)
食材重量の1.5%が基本
(料理によっては0.6-1.2%でもよい)
豚肉
牛肉
鶏肉
えび
いか
練り製品
油揚げ
とうふ
厚揚げ
がんもどき等
◆一口コメント

葉物野菜のゼリー寄せは和え物、煮物のほかにみそ汁、スープ、澄まし汁なども汁のみや、主菜の付け合せ、彩りなどにも利用できる。

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潮汁

潮汁(普通食)



潮汁(ゼリー食)
◆材料(5人分)(g)

白身魚  ・・・・・150   塩    ・・・・・1.0   酒    ・・・・・10
みつば  ・・・・・10    だし汁  ・・・・・500  うすくちしょうゆ・・・ 10
塩    ・・・・・1.5    酒    ・・・・・15    水    ・・・食材と同量
ミキサーゲル・・全体重量の1.5%


◆作り方
  1. 潮汁を作る。
  2. 水を50℃くらいに温める。1.の魚をミキサーにかけてピューレにする。
  3. 2.の全体重量の1.5%のミキサーゲルを混ぜ込んで膨潤させる。
  4. ミキサーで10秒くらいかける。
  5. ラップに移して形を整えて冷ます。
  6. みつばも同じ手順でする。
  7. ミキサーに汁の量の1.0%のミキサーゲルを加えて混ぜ込む(混ぜ込んだ後細かい泡が出来るが冷めるとなくなる。)
  8. 魚とみつばを盛り付けて6.の汁をかける。

◆一口コメント
  • 汁の量は一般食の量の80%くらいにしている。
  • 塩分もミキサーにかけると塩辛くなるので控えめに調味している。
  • ミキサーゲルの量は加減してもよい。

◆栄養量

エネルギー  26kcal  たんぱく質   3.6g
脂質      0.4g  塩分      0.9g



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みそ汁

みそ汁(ゼリー食)
◆材料(5人分)(g)

なす   ・・・・・ 150  たまねぎ ・・・・・ 100  にんじん ・・・・・  25
小ねぎ  ・・・・・ 10  だし汁  ・・・・・ 650  麦みそ  ・・・・・  60
フイッシュカルシウム  3.0  クキングサプリFe   3.0
水    ・・・ 食材と同量
ミキサーゲル・・全体重量の1.5%


◆作り方
  1. みそ汁を作る。
  2. なす、たまねぎ、にんじん、小ねぎは汁気を切る。
  3. 水を50℃くらいに温める。
  4. ミキサーになすと3.を入れてピューレにする。
  5. 4.の全体重量の1.5%のミキサーゲルを加えて混ぜ込んで3分くらい膨潤させる。
  6. ミキサーで10秒くらいかける。
  7. 容器に移して冷ます。
  8. たまねぎ、にんじん、小ねぎもなすと同じ手順で調理する。
  9. みそ汁は50℃くらいに温めてミキサーに入れ全体重量の0.8〜1.0%のミキサーゲルを加えて混ぜ込んで3分くらい膨潤させる。
  10. ミキサーで10秒くらいかける。
  11. 器に野菜を盛って10.を入れる。

◆一口コメント
  • みそ汁は具を全部ミキサーにかけてもよいが全体の色が悪くなる。
  • 当院では一種類の野菜をミキサーにかけている。
  • だし汁も一般食の80%にし、塩分も少なめにしている。

◆栄養量

エネルギー  44kcal たんぱく質  3.1g
脂質     0.7g 塩分     1.1g



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